リハビリテーション学科理学療法学専攻は、建学の精神及び教育理念のもとに、理学療法士として求められる幅広い教養と高い倫理観を備え、常に最新の知識と技術を求めて学修するという探究心を持ち、保健医療、特に理学療法を通して社会に貢献できる人材の育成を目的として、次のような人を求めています。
リハビリテーション学科理学療法学専攻は、建学の精神を実践する専門職を育成するため、学年進行に沿って学修効果が高まる体系的な教育課程を、以下のポリシーに基づいて編成します。
リハビリテーション学科理学療法学専攻は、学則に定められた所定の単位を修得し、以下の知識、能力と人間性を養った学生に対して学士の学位を授与します。
さまざまな理由から運動機能や生活機能が損なわれてしまっている方々に対して、運動療法や物理療法を行い失われた機能を再建し、人生の質を構築することが理学療法士の主たる仕事です。本学では生理学や解剖学などの基礎医学と医学全般を重点的に学習しながら専門的な知識、技術を習得する体制を整えています。
区分 | 科目 | |
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教養科目 | 人間と社会 | ●大学導入論 ★ボランティア入門 ●生命倫理 ●学びの技法 ★教育学 ●心理学概論 ★法学入門 ★文化人類学 ★生活と経済学 |
科学的思考 | ★情報処理(基礎) ●情報処理(応用) ★環境科学 ★生命科学入門 ★行動科学 ★自然科学基礎 |
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コミュニケーション・英語 | ●コミュニケーション論 ●対人援助技術論 ★医療従事者のための日本語表現 ★英語(基礎) ★英語(英会話) ★韓国語(基礎会話) |
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健康と社会 | ★スポーツ・レクリエーション ★専門職の世界 | |
専門基礎科目 | 人体の構造と機能 | ●解剖学(人体の構造) ●解剖学A演習(骨・筋・末梢神経) ●解剖学B演習(中枢神経・内臓学・心脈管系) ●生理学(細胞生理学、循環・呼吸系) ●生理学演習(神経系・運動機能、運動の中枢性制御、消化・吸収・排泄系) ●運動学 ●人間発達学 |
疾病と障害の成り立ち及び回復過程の促進 | ●臨床心理学 ●栄養学 | |
保健医療福祉とリハビリテーションの概念 | ●リハビリテーション概論 ★社会福祉概論 ★地域の保健医療福祉 | |
専門科目 | 基礎理学療法学 | ●理学療法学概論 |
理学療法評価学 | ●理学療法評価学A(四肢周径・バイタルサイン等評価) ●理学療法評価学A演習(四肢周径・バイタルサイン等評価) ●理学療法評価学B(関節可動域・筋力等評価) |
※★は選択科目
区分 | 科目 | |
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教養科目 | 人間と社会 | ★教育方法論 |
科学的思考 | ★統計学 | |
コミュニケーション・英語 | ●保健医療英語入門 ★保健医療英語購読 | |
健康と社会 | ★東洋手技療法入門 ●医療安全管理 | |
専門基礎科目 | 人体の構造と機能 | ●運動学演習Ⅰ ●運動学演習Ⅱ ●老年学概論 |
疾病と障害の成り立ち及び回復過程の促進 | ●病理学概論 ●薬理学 ●内科学 ★外科学概論 ●整形外科学 ●リハビリテーション整形外科学演習 ●神経内科学 ●精神医学 ●小児科学 ●脳神経外科学 ●公衆衛生学 ●救急救命学・スポーツ医学 ★言語聴覚学概論 |
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保健医療福祉とリハビリテーションの概念 | ●リハビリテーション医学 ★福祉工学 ★パラスポーツ演習 | |
専門科目 | 基礎理学療法学 | ●基礎理学療法学Ⅰ |
理学療法評価学 | ●理学療法評価学B演習(関節可動域・筋力等評価) ●理学療法評価学C(障害別評価) ●理学療法評価学C演習(障害別評価) |
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理学療法治療学 | ●理学療法技術論B(運動器系) ●運動療法学(基礎) ●日常生活活動学(理学療法) ●物理療法学 ●物理療法学演習 |
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臨床実習 | ●臨床見学体験実習 |
※★は選択科目
区分 | 科目 | |
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専門基礎科目 | 疾病と障害の成り立ち及び回復過程の促進 | ●医用画像解析学 |
保健医療福祉とリハビリテーションの概念 | ●多職種連携論 ●保健医療制度概論 | |
専門科目 | 基礎理学療法学 | ●基礎理学療法学Ⅱ ●理学療法学研究法 ★卒業研究Ⅰ |
理学療法管理学 | ●理学療法管理学 | |
理学療法評価学 | ●理学療法評価学D(画像評価) | |
理学療法治療学 | ●理学療法技術論A(成人中枢神経系疾患) ●理学療法技術論C(小児中枢神経系) ●理学療法技術論D(神経筋疾患) ●理学療法技術論E(循環器・代謝系) ●理学療法技術論F(呼吸器系) ●運動療法学(病態) ●運動療法学(運動器系) ●運動療法学(外傷性疾患) ●運動療法学(中枢神経系) ●日常生活活動学演習 ●義肢学 ●装具学 ★リハビリテーション治療学演習Ⅰ(生活行為向上マネジメント) ★リハビリテーション治療学演習Ⅱ(スポーツ傷害理学療法) ★リハビリテーション治療学演習Ⅲ(認知症) ★リハビリテーション治療学演習Ⅳ(AI・ICT 活用/ 福祉用具作成) |
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地域理学療法学 | ●地域リハビリテーション学 ★地域リハビリテーション学演習 ●地域理学療法学 | |
臨床実習 | ●評価実習 |
※★は選択科目
区分 | 科目 | |
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専門科目 | 基礎作業療法学 | ●作業療法学総論 ★卒業研究Ⅱ |
臨床実習 | ●総合臨床実習 ●地域理学療法実習 |
※★は選択科目
時期 | 科目(内容) | 期間 |
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8月 | 臨床見学体験実習 | 1週間 |
時期 | 科目(内容) | 期間 |
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8~9月 | 評価実習 | 6週間(学外) |
時期 | 科目(内容) | 期間 |
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4~9月 | 総合臨床実習 | 10週間(学外) |
9月 | 地域理学療法学実習 | 1週間 |
実習施設において1 週間、実習指導者の指導・監督のもと、学内で学修した理学療法に関する基礎知識を基に理学療法士の役割と機能を学びます。また、他職種を含めた関係スタッフや患者さんとのコミュニケーションを図り、専門職としての将来像を捉えることや基本的な態度を身につけることを学びます。
評価実習は実習施設において実習指導者の指導・監督のもと、学内で学修した評価に関する知識や検査・測定方法などを患者さんに対して行い、身体能力や生活環境等を評価することで患者さんの全体像を把握し、具体的な問題点を抽出するまでの過程を行います。
理学療法学専攻の総合臨床実習は10 週間(学外)と、長い実習期間となっています。学生一人ひとりの個性と学修状況に合わせ、実習先の病院と密な連携・情報交換を行いながら到達目標までじっくりと学びます。
学生は臨床実習指導者のチームに参加して、理学療法の臨床推論を学び、見学、模倣し、振り返りを繰り返すことによって臨床経験を多く積む形態の実習を行います。見学では学生が臨床実習指導者の行う理学療法について解説を受けながら観察します。模倣では学生が臨床実習指導者の行う理学療法について指導を受けながら実際に行います。実施では学生が臨床実習指導者の行う理学療法を監督の下、主体的に実際に行います。
理学療法士を目指すための臨床実習では、病院で受け入れられる実習生数が限られているため、学生1 人だけで実習地に行くことが一般的です。そのため、病院の受け入れ状況によっては、近隣の実習地以外で実習を行うこともあります。本学では、遠方の実習地になった際の交通費・宿泊費を大学が負担し、実習費を別途徴収することはありません。
学生が実習に行く前に、実習先の実習指導者に来ていただき本学教員と合同会議を行います。本学の実習についてご理解いただき、実習指導者と学生との面談も実施します。学生への実習指導が円滑に進むために、実習先との連携を密にしています。
医療現場を想定した最新の設備で、実践力を身に付ける!
理学療法学専攻が使用する実習室は、基礎医学実習室、物理療法室、運動療法室、水治療法室、機能訓練室、治療学室、装具加工室の7部屋です。技術向上のため、治療学室は講義以外の時間、学生が自由に使えるよう開放しています。また、物理療法室や運動療法室は、申請の上、21時まで使用することができます。
主に1・2年で学ぶ「生理学」や「解剖学」の実習・演習で使用します。
心電計などを使った生理機能の学習、ラットなど実験動物を使った実習、人体模型や顕微鏡を使い、人体の構造と機能を学習します。
また、動物飼育室を併設しており、マウスやラットを一定の温度で飼育しています。
「運動学」「運動療法評価学」等の演習で使用します。
一般的な病院のリハビリテーションセンターと同様の部屋になっており、基本的な「立つ」、「歩く」などの動作練習や、「バランス練習」、「階段昇降練習」など応用的な動作練習などを学修します。
「物理療法学演習」など、機器を使用した治療法の演習等で使用します。
電気を使った治療や牽引療法など、疾患に対する機器の選択、患者さんへの治療方法を学びます。物理療法は、運動療法の補助的な治療であり、電気、熱、レーザーなどを使った治療を行うことで筋肉や関節の機能を改善させ、より効果的なリハビリテーションを行うことができます。
「理学療法学演習」など、水を用いた治療法の演習で使用します。温水で温めたり、気泡で皮膚や筋肉を刺激します。水の中では浮力が発生するので、骨折の後に体重をかけられない患者さんはこの浮力を利用して機能が低下しないように訓練をしたり、水の粘性抵抗を利用して筋力増強練習などを行います。ホットパック・渦流浴・パラフィン浴などがあり、臨床現場と同じ機器を用いて実践的な学修をします。
「運動学実習」「卒業研究」などで使用します。機器を用いて、筋力、心肺機能、基礎代謝量等を測定・記録・解析し、対象者を分析するという基礎的な方法を学修します。 ※三次元動作分析装置、呼気ガス分析装置などがあります。
「運動学演習」など、筋力や関節可動域等を測定する演習に使用します。
関節の曲がる角度、腕や足の太さを測る等、実技練習を行い、固くなった筋肉を伸ばすストレッチや関節の動きを改善させる関節可動域練習、弱くなった筋力を改善させる筋力増強練習など、基本的な治療方法を学修します。
「装具学」「義肢学」の演習で使用します。
手足を切断した患者さんが使用する義手や義足等の装具・自助具について、装着練習、装具使用での動作訓練法を学修します。また、簡易な装具・自助具については対象者に合わせて作製できるように、その手法を学修します。